第10回日本セルビア映画祭 東京上映会

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6月14日(金)から16(日)の3日間、UPLINK吉祥寺にて”第10回 日本セルビア映画祭 東京上映会”が開催されました。
また、セルビア大使館でのレセプションパーティー、映画祭の審査員長として来日したピーター・ウェバー監督によるマスタークラスが行われ、私は全てに参加してまいりました。

レセプションパーティーはとても和やかで、セルビアの方々の人柄そのもののようなとても穏やかな時間でした。
今回の映画祭に参加されるプロデューサーさん、監督さん、これまでの映画祭に貢献のあった皆様とご挨拶をさせて頂く貴重な機会となりました。

6/13(木)セルビア大使館にてレセプションパーティー


そして、ピーター・ウェバー監督のマスタークラスへ。
受講者に俳優が多かったためか、俳優たちにとってとてもためになる話を聞かせてくれました。特に、撮影現場でのこと。演出部始め各部に起こっていること、技術スタッフが直面していること、俳優はどう居るべきか、何にフォーカスするべきか、について具体的・実践的に話してくれました。
とても良い勉強になりました。

ピータ・ウェバー監督と


映画祭1日目。
この日は、正式上映作品に選出されたセルビア作品・日本作品の短編作品(プログラムはこちらhttps://www.jsffest.com/)、パネルディスカッション、長編映画”BEHEADING"の上映がありました。
私は個人的にパネルディスカッションに参加させて頂きました。
日本とセルビアの文化交流に向けて映像制作者にできること①
「セルビアとの共同制作の可能性について」
と言うお題について、セルビアに滞在経験のある監督さん、プロデューサーさんのお話を聞くことができ、大変勉強になりました。
また、上映された作品はどれも素晴らしく、この映画祭のクオリティの高さ、ユニークさ、今後のポテンシャルの高さを強く感じました。
特に長編の”BEHEADING”は物凄いエネルギーで作品に引き込まれました。セルビアでは、演技を専門に勉強する2年制の学校を卒業しないと俳優と名乗れないそうです。だからなのか、演技のレベルが半端じゃなく高い。作品としてだけでなく、俳優としてもとても刺激を受けました。
そしてもう一つ。この”BEHEADING”を翻訳したNoahさん。この女性はミュージシャンですが、この日本セルビア映画祭の東京上映会のディレクターとしてこの映画祭を作り上げて来られた方です。
Noahさんの活動:https://101a.org/ , https://ignis-art.org/

6/14(金)パネル・ディスカッション パネリストの皆様、Noahさんと


映画祭2日目。
この日は、初日同様、正式上映作品に選出されたセルビア作品・日本作品の短編作品(プログラムはこちらhttps://www.jsffest.com/)、パネルディスカッション、そして長編映画にはNIKOLA STOJANOVIC LEGACY賞を受賞した日本の「さかなのこ」沖田修一監督の上映がありました。
この日のパネルディスカッションは、前日同様とても勉強になりました。普段なかなかお話しする機会のないキャスティングディレクター、プロデューサー、監督の方達のお話を聞くことができ、大変貴重な機会となりました。パネリストの皆様は、奈良橋陽子さん(キャスティングディレクター)・西ケ谷寿一さん(プロデューサー)・木滝和幸さん(プロデューサー)・沖田修一さん(映画監督)・岩瀬晶子さん(俳優・脚本家・プロデューサー)という、なんとも贅沢な皆様でした。
映画「さかなのこ」上映後には沖田監督と西ケ谷プロデューサーのQ&Aが行われ、作品・撮影に関する様々なお話を聞くことができました。

審査委員長ピーター・ウェバー監督から沖田修一監督へ、NIKOLA STOJANOVIC LEGACY賞のトロフィー授与


映画祭最終日。
この日は長編映画3作品の上映となりました。
1本目は”HAVE YOU SEEN THIS WOMAN?” ドゥシャン・ゾリッチ / マティア・グルシュチェヴィッチ 共同監督。日本では中年女性の生活、感情を赤裸々に描いた映画をあまり見ることがありませんが、ある程度人生経験を重ねた人間を描くことはとても魅力的なことだと感じました。
2本目は日本在住20年以上のオーストラリア人、藤原ライオン監督(そして格闘家)のドキュメンタリー、「取り残された人々:日本におけるシングルマザーの苦境」この作品は、正直、声を無くしました。これが今の日本に起きている現実なのか、とたまらない気持ちになりました。一人でも多くのシングルマザー、公人、メディアにこの作品を知ってもらいたいと思いました。ご興味のある方はこちらから作品について知ることができます。→ https://onesleftbehind.com/
そして3本目は最優秀長編映画賞作品”WHERE THE ROAD LEADS” ニナ・オグニャノヴィッチ監督。とても力強く、滑稽で、ユニークな作品でした。映像の持つ力、俳優達の力、美術・メイクの的確さ。どれをとっても素晴らしい作品でした。

4日間という短い期間でしたが、とても内容の濃い時間を過ごすことが出来ました。そしてクオリティの高い作品を沢山見ることができ、すでに来年の開催がとても楽しみになっています。出会った皆様、作品、全てに感謝

ありがとうございました。

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